結論|次回予約は「日時」と「長さ」の2つで1つ。長さが抜けた予約は枠にならない
次回予約を取るとき、決めるのはたいてい日時だけです。「次は来週の夜に」「再来週のどこかで」。ここで止まると、予約表の上に置かれるのは開始時刻しか決まっていない予定です。終わりが決まっていないので、その後ろに何も置けません。
コース時間まで決めておくと、次回予約は「その日の何時から何時まで」という確定した枠になります。枠が確定して初めて、後ろの時間を別のお客様に売れます。次回のコース時間を握るのは単価を上げるための話ではなく、その日の枠を最後まで売り切るための話です。
実際にこの型を使っている方がいます。お見送りのときの「次回は120分でお待ちしてますね」という一言。これだけで、次回予約の情報が1つ増えます。
この記事が扱う範囲|「次回予約の取り方」との違い
次回予約まわりの話は近いものが多いので、先に切り分けます。
| 決めること | この記事で扱うか | 参照 |
|---|---|---|
| 次回の日時をどう決めるか | 扱いません | 次回予約の取り方|お見送り前に次を決める5つのコツ |
| 次回の**長さ(コース時間)**をどう決めるか | ← この記事 | — |
| 長時間コースを売るための割引・告知 | 扱いません | ロング割・超ロング割の告知で客単価を上げる方法 |
| 当日の延長で後ろが押す問題 | 扱いません | 施術の自動延長トラブルを防ぐ予約枠設計 |
扱うのは一点だけです。日時が決まっていても、長さが決まっていなければ枠は確定しない。 その一点から何が起きるかを見ていきます。
長さが決まっていない予約は、後ろの枠を丸ごと止める
18時から次回予約が入っていて、コースが60分・90分・120分の3択だとします。長さが決まっていないとき、予約表への置き方は次の3つしかありません。
| 置き方 | 予約表の見え方 | 実際が60分だったとき | 実際が120分だったとき |
|---|---|---|---|
| 最大(120分)で押さえる | 18:00〜20:00 | 19:00〜20:00 が空いたまま当日を迎える | 問題なし |
| 最小(60分)で押さえる | 18:00〜19:00 | 問題なし | 19:00 以降の予約と衝突する |
| 長さを決めずに置く | 18:00〜(終わり未定) | 後ろを売る判断ができない | 後ろを売る判断ができない |
3つ目は置き方というより判断の保留で、後ろを売るかどうかを決められません。結局**「最大で押さえて機会損失を出す」か「最小で押さえて事故のリスクを負う」かの二択**になります。どちらも、長さが分かっていれば選ばなくていい二択です。
損失は1枠ではなく、その予約より後ろ全部
見落とされやすいのはここです。長さが未定な予約が18時に1件あるだけで、19時も20時も21時も売れません。止まるのはその予約の枠ではなく、その予約より後ろの時間全部です。
出勤が18時から24時までの6時間なら、最初の1件の長さが決まっていないだけで残りの5時間の売り方が決められません。直前に確定して空きが出ても、ラスト1枠の直前販売と同じで、当日に短時間で埋めるのは難易度が上がります。
最大で押さえた時間は、当日まで「予約が入っている時間」として扱われます。他のお客様には見えないので、問い合わせすら来ません。空いていることが誰にも知られないまま終わるのが、この置き方のいちばん静かな損失です。
なぜ長さを聞かないまま日時だけ決めてしまうのか
理由はだいたい3つです。
- 値段の話に聞こえる。 「何分にしますか?」は、お客様にはいくら払うかの確認に聞こえます。だから聞きづらいし、聞かれた側も安いほうに倒れやすい
- その日の気分で決めたいお客様がいる。 「体調によるから当日でいい?」と言われると、それ以上詰められません
- 自分でも即答できない。 コース・オプション・指名料・延長の組み合わせが多い店だと、長さを決めると何がどうなるかを自分が説明しきれない
どれも「聞き方」の問題であって、長さを握れない理由ではありません。順番と言い方を変えるだけで、3つとも回避できます。
順番を逆にする|「日時 → 長さ」ではなく「長さ → 日時」
多くの場合、日時を決めてから長さの話になります。これを逆にします。
長さが決まると、提案できる日時が自動的に絞られるからです。 120分と決まっていれば、120分の連続した空きがある時間だけを出せばよくなります。「120分でしたら◯日の18時か、◯日の21時が空いています」。選択肢が2つに減るので、お客様は決めやすくなります。
日時を先に決めると、その日に何分入るかを後から確認することになり、だいたいもう一往復増えます。しかもその一往復の間に相手の返信が止まると、日時ごと流れます。オキニトークで予約相談が来たときと同じで、往復の回数が増えるほど途中で落ちます。
お客様側にもメリットがあります。長いコースほど連続した空きが必要なので、直前だと取れません。「長めで来たいなら先に決めたほうが取れる」というのは、事実として伝えられる理由です。
「次回は120分で」の言い方3パターン
① お見送りのとき
「次回は120分でお待ちしてますね」
疑問形にしないのがポイントです。決定として置いておけば、違うときは向こうが訂正してくれます。「120分でいいですか?」と聞くと、その場で検討が始まって「また連絡するね」になります。
② 退店後のお礼メッセージで
「本日はありがとうございました。次回も今日と同じ90分でお取りしておきますね。もう少しゆっくりできそうなときは120分もお取りできます」
今日と同じ長さを基準にして、上の選択肢だけ添えます。 ゼロから選ばせないので、返事が「それで」の一言で済みます。お礼メッセージの書き方そのものは接客後のお礼投稿・メッセージにまとめています。
③ 日時だけの打診が来たとき
「◯日でしたら18時から空いています。前回と同じ120分でお押さえしておきますか?」
日時の返事に長さを足して返します。 相手が聞いてきたことに答えたうえで、決めたい情報を1つだけ乗せる形です。
3つに共通しているのは、「何分にしますか?」という開いた質問にしないことです。選択肢を出すか、前回を基準に置くか。どちらかにすると、長さの確認が金額の交渉になりません。
長さがどうしても決まらないときの置き方
決まらないこともあります。そのときの原則は1つです。
最小で確定して、後ろに余白を残す
最大で押さえてはいけません。短かったときに空く時間は、当日になってからでは売れないからです。最小の長さで確定して、後ろに余白を置いておくほうが、延長が出ても受けられます。
余白をどれだけ取るかは、施術の自動延長トラブルを防ぐ予約枠設計にまとめてあります。ソープの予約管理やリフレの予約管理のように延長が前提になりやすい業態では、余白の確保が枠設計そのものになります。
「未定」のまま予約表に置かない
いちばん避けたいのが、長さの欄を空けたまま放置することです。未定の予約が1件あると、後ろを売ろうとするたびに「この人は何分だったっけ」を思い出す作業が発生します。思い出せなければ、結局その場で最大を見積もって空けておくことになります。ダブルブッキングが起きる場面も、多くはこの「思い出して判断する」工程の中で起きます。
決まらないなら「最小で確定・変更可」と書いて置く。未定という状態を予約表に残さないのが、事故と空白の両方を防ぐ置き方です。
お客様ごとの「定番の長さ」を記録する
長さには、日時にはない性質があります。繰り返すことです。日時は毎回変わりますが、長さは同じ人ならだいたい同じになります。だから記録する価値が高い情報です。
記録するのは3つだけで足ります。
- 前回の長さ — 次の提案の基準になります
- いつも選ぶ長さ — 2回続けて同じなら、その人の定番として扱えます
- 延長したかどうか — 延長が続く人は、最初から長いコースで提案したほうがお互い楽です
定番が分かると、打診が来る前から枠を組めます。 「この方は毎回120分」と分かっていれば、その人が来そうな時間帯に120分の連続した空きを先に残しておけます。枠を残しておいて打診を待つのと、打診が来てから枠を探すのとでは、埋まり方が変わります。
記録の残し方はお客様ノートをデジタルで管理する方法、メンエスの方はメンエスの顧客管理カルテの作り方を参考にしてください。予約時に何を聞いておくかは予約に必要な情報をスムーズに集める方法にまとめています。
長さを握ると、1日の並べ方が確定する
1日の売上は「何件入ったか」より「どう並んだか」で決まります。同じ3件でも、間に1時間ずつ空くのと、連続して入るのとでは、出勤時間あたりの中身が違います。
出勤が18時から24時までの6時間だとして、比べてみます。
| 長さが未定のまま | 長さが確定している | |
|---|---|---|
| 18:00 の1件目 | 18:00〜(終わり未定) | 18:00〜20:00(120分) |
| その後ろ | 売る判断ができない | 20:00〜21:30(90分)を出せる |
| 終盤 | 直前に空きが出ても埋まりにくい | 21:30 以降をラスト枠として告知できる |
| 結果 | 1〜2件で終わりやすい | 3件を連続して並べられる |
1件目の長さが分かっているかどうかだけで、残り4時間の売り方が変わります。 連続して並べられると、待機時間や移動・準備の回数も減ります。1日に何枠まで入れるかの決め方は1日の予約枠数の上限の決め方にまとめました。
終盤の枠を告知に変えるところまでやるなら、最短のご案内時刻を出す告知の形が使えます。
やりがちな失敗3つ
失敗1:「何分にしますか?」と単体で聞く
金額の質問として受け取られ、短いほうに倒れます。しかも「考えておく」で止まると日時まで一緒に流れます。選択肢を出すか、前回を基準にする。 開いた質問にしないでください。
失敗2:長さが未定の予約を最大で押さえたまま放置する
押さえた時点では安全な判断に見えますが、短かったときの空白は当日には売れません。最小で確定して後ろに余白に置き換えます。判断を先送りにするほど、空白が確定に近づきます。
失敗3:次回の長さを口頭だけで持つ
自分が忘れるだけでなく、お客様も忘れます。 決めた長さは予約と一緒に書いて、次の連絡のときに一度なぞってください。「前回120分でお取りしていました」と添えるだけで、確認が1往復減ります。事前予約を増やす声かけでも同じで、決めたことを言葉にして返すと約束が残ります。
効果を見る2つの数字
長さを握る運用に変えたら、次の2つを見てください。
- 当日に長さが変わった件数 — 握れていれば減ります。減らないなら、聞いただけで確定になっていません。決定として置く形(①〜③)に変えます
- 1出勤あたりの空白時間 — 予約と予約の間に残った時間の合計です。長さを握る効果はここに最初に出ます。 件数や売上より先に動きます
どちらも1週間では判断しないでください。予約の入り方には波があるので、2〜4週間ぶんを並べて見ます。
P-Book で次回のコース時間をどう持つか
ここまでの内容は、どの管理方法でもできます。手作業でつまずくのは、「長さを持った予約を置く」「前回の長さを思い出す」「残りの連続した空きを数える」の3つを同時にやることです。
P-Book は出勤枠と予約を同じタイムライン上で扱うので、この3つがまとまります。
- 予約は長さを持ったブロックとして置かれる — 開始時刻だけの予定になりません。後ろに何が置けるかが、計算せずに見るだけで分かります
- 仮の状態と確定した枠が見た目で分かれる — 「たぶん120分」を確定枠と混ぜずに置けるので、最小で確定・変更ありの予約もそのまま扱えます
- 予約がお客様にひもづく — 同じお客様の前回・前々回の長さが並ぶので、定番の長さを記憶に頼らず出せます
- 残りの連続した空きが見える — 「あと90分なら入りますよ」が、その場で即答できます
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サービスの概要から見たい方は P-Book のトップページ もご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 長さまで決めようとすると、お客様が「まだ分からない」と言って予約自体が流れませんか?
A. 決めることを条件にしなければ流れません。上の3パターンはどれも「決定として置いて、違えば訂正してもらう」形です。「とりあえず90分でお押さえしておきますね。変更は前日まで大丈夫です」と変更できる前提を添えると、長さの確定が予約のハードルになりません。
Q. 店のコースが延長前提で、最初から長さが決まらない仕組みです。
A. その場合は最短の基本コース+延長ぶんの余白という形で予約表に置いてください。延長が入っても後ろが押しません。枠の間隔の取り方は施術の自動延長トラブルを防ぐ予約枠設計にまとめています。
Q. 長いコースを勧めることになって、営業っぽくなりませんか?
A. 長さの確認と単価アップの提案は分けられます。前回と同じ長さを基準にして、上の選択肢を「こちらもお取りできます」と添えるだけなら、選ぶのはお客様です。割引をつけて長時間コースを売る話はロング割・超ロング割の告知で別に扱っています。
Q. 次に会えるのが数ヶ月先のお客様でも、長さまで決めますか?
A. 決めておいて損はありません。日付が固まっていない約束の置き方は次の予約が数ヶ月先になる相手の約束の管理法にまとめてあります。長さだけでも残っていれば、日付が決まった瞬間に枠として確定できます。
Q. 自分では予約を確定できない店なのですが、長さを握る意味はありますか?
A. あります。確定権が店にあっても、打診の段階で長さが分かっていれば自分の手元の予約表は組めます。 店からの返事を待つ間も、その時間を前提に他の枠を動かせます。確定権が店にある場合の受け方は自分では予約を確定できない店での姫予約の受け方を参考にしてください。
まとめ
- 次回予約は日時と長さの2つで1つ。長さが抜けた予約は、予約表の上では枠として確定していない
- 長さが未定だと「最大で押さえて空白を作る」か「最小で押さえて衝突する」の二択になる。止まるのはその1枠ではなく、後ろの時間全部
- 順番は長さ → 日時。長さが決まると出せる日時が絞れるので、往復が減って決まりやすい
- 言い方は開いた質問にしない。「次回は120分でお待ちしてますね」と決定として置く、前回を基準にする、日時の返事に長さを足す、の3パターン
- 決まらないときは最小で確定して後ろに余白。「未定」を予約表に残さない
- 長さは繰り返す情報。お客様ごとの定番の長さを記録すると、打診が来る前に枠を組める
- 効果は当日に長さが変わった件数と1出勤あたりの空白時間で見る。2〜4週間で判断する
日時を聞くのに比べて、長さを聞くのは気が重く感じられます。ただ、聞いているのは金額ではなくその日の枠の終わりです。終わりが決まらないと、後ろは誰にも売れません。
姫予約の仕組みそのものについては、姫予約とは?仕組み・メリット・始め方もあわせてご覧ください。
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