「60分コースだから、19時と20時で2本入れられるよね」——デリヘルで働き始めた頃、そう考えて枠を組んで、実際にはまったく回らなかった経験はないでしょうか。
デリヘルの予約管理が店舗型と決定的に違うのは、コース時間がそのまま1枠の長さにならないことです。移動時間があり、ホテルの手配があり、場所が決まらないと開始時刻すら確定しません。ここを計算に入れずに枠を並べると、1本遅れただけでその日の後ろが全部崩れます。
この記事では、移動とホテル手配を含めた「1枠の実サイズ」の出し方と、それを前提にした枠の組み方・姫予約の受け方をまとめます。
デリヘルの予約管理とは
デリヘルの予約管理とは、コース時間ではなく「待機場所を出てから、次に動ける状態に戻るまで」の拘束時間を単位にして枠を組むことです。
店舗型(箱ヘル・ホテヘル・店舗型メンエス)は、お客様が店に来ます。キャスト側の移動はほぼゼロで、コース60分なら枠も60分前後。だから店の枠表に沿って動けば成立します。
デリヘルはこれが成立しません。同じ60分コースでも、近場のラブホテルなら約2時間、エリアをまたげば3時間近くかかることがあります。1枠のサイズが予約ごとに違う——これがデリヘルの予約管理の出発点です。
店舗型と違う3つの制約
1. コース時間=枠の長さにならない
移動が枠に食い込みます。しかも往路だけでなく、終わったあとに次の場所へ向かう時間も同じ枠に乗ります。この「後ろの移動」を忘れるのが、枠が崩れる一番よくある原因です。
2. 場所が決まらないと、時間が確定しない
店舗型なら「20時から」と言えば20時に始まります。デリヘルは、ホテルが決まって初めて移動時間が読め、移動時間が読めて初めて「何時に出発すればいいか」が決まります。予約を受けた時点では、まだ枠の位置が確定していないという状態が普通に起きます。
3. 待機場所が動く
自宅待機、待機所、前の予約が終わったホテルの近く——待機場所はその日の流れで変わります。同じ「21時のご案内」でも、どこから向かうかで出発時刻が30分以上変わります。
まとめると: 店舗型の予約管理は「時間の管理」ですが、デリヘルの予約管理は「時間と場所の同時管理」です。管理方法を選ぶときも、この違いが基準になります。
1枠の実サイズを計算する
まずは自分の1枠が実際に何分なのかを出します。60分コースの内訳の例です。
| 内訳 | 目安 |
|---|---|
| 待機場所 → ホテルへの移動 | 20分 |
| 入室・準備(シャワー等) | 10分 |
| コース | 60分 |
| 身支度・退室 | 10分 |
| ホテル → 次の場所への移動 | 20分 |
| 1枠で見ておく時間 | 約120分 |
コース60分に対して、実際は約2時間です。つまり「19時と20時で2本」は物理的に不可能で、正しくは「19時と21時」になります。
コース時間別に整理すると、こうなります。
| コース | コース時間 | 前後の実務 | 移動(往復ぶん) | 1枠の実サイズ |
|---|---|---|---|---|
| 60分 | 60分 | 約20分 | 約40分 | 約120分 |
| 90分 | 90分 | 約20分 | 約40分 | 約150分 |
| 120分 | 120分 | 約20分 | 約40分 | 約180分 |
目安として「コース時間 + 60分」が同一エリア内での1枠の実サイズになります。エリアをまたぐ場合は +90分 で見ておくと事故が減ります。
数字は移動距離と自分の支度のペースで変わるので、**一度だけ実測してください。**次の出勤日に「待機場所を出た時刻」と「次に動ける状態に戻った時刻」をメモするだけです。1日分あれば、自分の係数が出ます。
受けられる本数の上限そのものの決め方は1日に受ける予約枠数の上限の決め方にまとめています。
ホテル手配の3パターンと、必要な情報
デリヘルの予約が確定しない理由の大半は「場所が決まっていない」ことです。パターン別に、確定に必要な情報を整理します。
| パターン | 場所を決める人 | 確定に必要な情報 | 時間が飛ぶリスク |
|---|---|---|---|
| お客様がホテルを取る | お客様 | ホテル名・部屋番号・入室予定時刻 | 部屋番号の連絡待ちで開始が遅れる |
| 当日その場で空きを探す | お客様(相談しながら) | エリアと第2候補 | 満室で30分以上飛ぶ |
| お客様の自宅・出張先 | お客様 | 住所・部屋番号・オートロックの有無 | 距離が遠いと移動が読めない |
とくに注意したいのが2つ目です。週末の夜や連休は、人気エリアのラブホテルが満室になります。「着いてから探す」と、その30分は誰も稼げない時間になります。
対策はシンプルで、予約を受けた段階で第2候補まで決めておくことです。「◯◯が満室だった場合は△△に」と1行決めておくだけで、当日の空白時間がなくなります。
また、**ホテルによってはデリヘルの利用ができません。**お客様が知らずに取ってしまうこともあるので、よく使うエリアの「呼べるホテル」を自分のメモに残しておくと、当日の確認が数秒で済みます。
姫予約を受けるとき、先に聞く5項目
お店を通さない姫予約では、この確認を自分でやることになります。埋まっていない項目があると、枠として置けません。
- 入室できる時刻(「何時から」ではなく「何時に部屋に入れるか」)
- 場所(エリアではなくホテル名まで。移動時間が読めないと枠が置けません)
- コース時間(延長の可能性があるかも合わせて)
- 支払い方法(お店経由かどうかで当日の動きが変わります)
- 当日つながる連絡手段(メインが見られない時の代替)
予約時に集める情報の型は予約に必要な情報の集め方に、電話で受けた場合の記録の残し方は電話で受けた予約の記録の残し方にまとめています。
移動を前提にした枠の組み方3原則
原則1:同じエリアの予約を隣に並べる
デリヘルの枠管理で一番効くのがこれです。時間順ではなく、エリア順に並べ替えるという発想です。
- 19:00 新宿 → 21:30 新宿 → 24:00 新宿(移動は各20分)
- 19:00 新宿 → 21:30 品川 → 24:00 新宿(移動は各40〜50分)
同じ3本でも、後者は移動だけで1時間以上多く使います。エリアが飛ぶ組み方は、1本ぶんの枠を移動に使っているのと同じです。
そのため、事前予約を受ける段階で「その日はどのエリアを回るか」を先に決めておくと判断が速くなります。すでに新宿で2本入っている日に品川のご依頼が来たら、別日を提案するほうが自分もお客様も得になります。断るのではなく、日を動かす提案です。
原則2:移動の重い枠は、前か後ろのどちらかを捨てる
どうしてもエリアをまたぐ日はあります。そのときは、**移動の重い枠の前後どちらかを空けます。**両方詰めると、1本でも押した瞬間に連鎖します。
捨てるなら「後ろ」が基本です。前を空けても遅れは吸収できませんが、後ろを空けておけば延長にも対応できます。延長が発生しやすい枠の扱いは施術中の自動延長と次の枠が参考になります。
原則3:ピーク帯に「動かせる1枠」を残す
21〜23時台は問い合わせが集中します。ここを全部埋めてしまうと、当日の追加を1件も受けられません。
ピーク帯に1枠だけ、確定させずに置いておくという運用にすると、当日の急ぎのご依頼を拾えます。埋まらなかった場合は移動の余裕になるので、無駄にはなりません。ご案内できる最短時刻の伝え方は「最短ご案内」の投稿テンプレ、その日の空き状況の出し方はご案内状況の投稿テンプレにまとめています。
当日ズレたときの立て直し
デリヘルは外的要因でズレます。起きてから考えると判断が遅れるので、先に決めておきます。
延長が入った場合
次の枠の開始を後ろにずらせるかを、延長を受ける前に確認します。ずらせないなら、次のお客様への連絡を先に済ませてから受けます。順番を逆にすると、遅刻の連絡が「入室後」になり、必ず手遅れになります。
ホテルが満室だった場合
第2候補へ即移動します。ここで迷わないために、予約時点で候補を2つ持っておきます。移動が10分を超えるなら、お客様に到着予定を先に一報入れます。
渋滞・悪天候の場合
雨や台風の日は移動時間が1.5倍になることを前提に枠を組みます。天候で崩れる日の枠設計は雨の日の出勤と予約、荒天時の告知は台風・悪天候の日の流動シフト告知にまとめています。
遅れが確定した場合
「何分遅れるか」を数字で伝えます。「少し遅れます」は、待つ側にとって一番きつい伝え方です。復旧の手順は遅刻・寝坊してしまった日の予約リカバリーに、空いてしまった枠の埋め直しはキャンセル待ちの受け方にまとめています。
空いた時間が出た場合
移動と移動のあいだの30分は、告知や返信に回せます。待機時間の使い方は待機時間の使い方を参考にしてください。
管理方法の比較:デリヘルに向くのはどれか
デリヘルの予約管理は「時間と場所の同時管理」なので、場所を持てない方法は早い段階で限界が来ます。
| 方法 | 移動時間の可視化 | 場所の記録 | 変更への強さ | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| LINE + 記憶 | ✗ | △(トーク内に埋もれる) | ✗ | 1日1〜2本まで |
| 手書きのメモ帳 | △(自分で書けば可) | ○ | ✗(書き直しが必要) | 予定変更が少ない人 |
| カレンダーアプリ | ○(枠を長く取れば) | △(メモ欄に手入力) | ○ | ITに慣れている人 |
| 予約管理アプリ | ○ | ○ | ○ | 1日3本以上・掛け持ち |
LINEだけで回している方が多いのですが、デリヘルの場合は**「予約が5件」ではなく「予約が3件」あたりで限界が来ます。**1件あたりに紐づく情報(時刻・場所・コース・支払い)が店舗型より多いためです。
手書きは場所を書けるぶんLINEより強いのですが、**当日の変更が多い業態とは相性がよくありません。**時間がずれるたびに全部書き直しになります。
カレンダーは「枠を実サイズで置く」という今回の考え方と相性がよい方法です。ただし、お客様の情報や過去の来店履歴は別管理になります。
管理方法そのものの比較はキャスト個人でもできる予約管理術、紙やメモ帳アプリから移す手順は予約管理の移し方で詳しく解説しています。
P-Book でデリヘルの予約管理はどう変わるか
デリヘルの予約管理に必要なのは、次の3つが1本の時間軸の上で同時に見えていることです。
- 予約が「コース時間」ではなく実サイズの枠として置かれている
- 枠ごとに場所が紐づいている(次の移動が読める)
- お客様ごとに、前回どこへ伺ったかの記録が残っている
P-Book は、シフトと予約を1本のタイムラインで見られる予約管理アプリです。**枠を実サイズで置けるので、「見た目は空いているのに実際は動けない時間」がそのまま空白として見えます。**移動を含めて枠を置いてあれば、お客様から「20時は空いていますか」と聞かれたときに、迷わず答えられます。
お客様ごとに来店の記録とメモを残せるので、「このお客様はいつも◯◯エリア」という情報が次の枠組みに使えます。エリアが読めれば、事前予約を受けた時点で移動の重さが判断できます。
業態ごとの予約管理は、それぞれの記事でも解説しています。ご自身に近いものをどうぞ。
無料で 1 ヶ月試せます。カード登録不要です。 → P-Book を試してみる
よくある質問
Q. 移動時間はお客様に伝えたほうがいいですか
細かい内訳を伝える必要はありません。伝えるのは**「何時にお伺いできるか」だけ**で十分です。ただし、エリアが遠い場合に「移動に◯分いただくので、◯時以降のご案内になります」と一言添えると、時間の提案が通りやすくなります。理由が分かると、お客様も別の時間を選びやすくなるためです。
Q. お店が場所と時間を決めるので、自分では組めません
その場合でも、**自分の側に実サイズの枠を持っておく意味はあります。**お店経由の予約が入った時点で、自分の表にも1行入れておけば、そこに姫予約を重ねてしまう事故を防げます。お店の枠表と自分の表が二重になる問題は店の予約システムと自分の予約表の二重管理をやめるにまとめています。
Q. 移動時間ぶんは収入にならないのに、どう考えればいいですか
**1本あたりの単価ではなく、「その日の稼働時間あたり」で見ると判断しやすくなります。**60分コースを2時間拘束で受けるのと、90分コースを2時間30分で受けるのとでは、後者のほうが移動の比率が下がります。移動が重い日は長めのコースを優先して案内する、という組み方も選択肢になります。
Q. 掛け持ちや遠征をしている場合はどうなりますか
エリアが増えるほど、時間だけの管理では成立しなくなります。エリア×時間の二次元で持つ方法は遠征キャストの予約管理術に、複数の窓口から予約が入る場合の整理は複数チャネルの予約の使い分けにまとめています。
Q. ホテル代はどちらが負担するのが一般的ですか
お店を通す場合はお店のルールに従うことになります。姫予約の場合も、お客様のご負担とする形が一般的ですが、地域や業態によって扱いが異なります。トラブルの多くは金額そのものではなく「事前に決めていなかったこと」から起きるので、予約を受ける時点で書き言葉にして残しておくことをおすすめします。
Q. 予約が重なってしまったときはどうすればいいですか
先に確定していたほうを残すのが基本です。デリヘルの場合、動かすほうのお客様には同日の別時間より、移動が発生しない次の出勤日を提案するほうが通りやすい傾向があります。詳しい手順は姫予約のダブルブッキングを防ぐにまとめています。
まとめ
デリヘルの予約管理は、**コース時間で枠を組んだ瞬間に崩れます。**移動とホテル手配が、必ず枠に食い込むからです。
- デリヘルの1枠は「待機場所を出てから、次に動ける状態に戻るまで」
- 目安はコース時間 + 60分(エリアをまたぐなら +90分)
- 1日だけ実測して、自分の係数を出す
- ホテルは第2候補まで決めてから予約を確定する
- 姫予約を受けるときは、入室時刻・ホテル名・コース・支払い・連絡手段の5項目を先に埋める
- 枠は時間順ではなくエリア順に並べる
- 移動の重い枠は、後ろを空ける
- ピーク帯に「動かせる1枠」を残しておく
まずは次の出勤日に、待機場所を出た時刻と、次に動ける状態に戻った時刻の2つだけメモしてみてください。自分の1枠が実際に何分なのかが分かれば、その日から枠の置き方が変わります。
P-Book は姫予約の管理をタイムラインで視覚的に行える予約管理アプリです。1ヶ月無料・カード不要で試せます。